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ニーチェの『悲劇の誕生』では
アポロン(的)とディオニュソス(的)とゆー単語が繰り返される

これらが古代ギリシアの神であり
アポロンは太陽神で予言、医術、音楽を司ってて、ディオニュソスは酒の神
くらいの認識はおよそ無教養な現代日本人でも持ってるだろう

とはいえ、のっけから

 芸術は、<アポロン的なもの>と<ディオニュソス的なもの>という、ふたつの要素のせめぎあいによって展開してゆく。それはオスとメスによる生殖のようなものだ。生物の場合、ふたつの異質なものが絶えずせめぎあい、両者の和合はしかるべきときに定期的にしか訪れないわけだが、芸術にもそれと似たところがある。そうした芸術の特質を、ただ論理的に理解するだけでなく、ずばり直観的にも把握できるようになれば、美学はおおきく前進することになるだろう。

などと、言われても太陽神と(葡萄)酒の神が
どうしてオスとメスほどに対極的なのかはわからりづらい

ギリシア神話の神々の中ではヘルメスが1番好きだが
次いでアポロンとディオニュソスも甲乙付け難くお気に入り
そんな自分でさえもニーチェの位置付けには疑問を感じてしまう

アポロンは人間だったなら絶対にモテたであろうに非モテで
例えば、予言の術を授けるから恋人になれ、とか
トロイの王女カッサンドラに言い寄るのもおかしいが
それで振られた腹いせに予言を信じる者がいナイようにしたり
美女コロニスを手篭めにして、恋人気取りでいたら
他の男と結婚してしまったからって、コロニスを殺そうとしたり
意外と人間臭いってか、姑息な部分が垣間見えるので
ニーチェが示唆するような高潔なイメージは
どうにも持てナイのだが。(´д`;)ギャボ

だいたいアポロンは悲恋のエピソードばかりなのだが
腐女子にとってギリシア神話の美味しい部分こそがアポロンの悲恋で
ヒュアキントスやキュパリッソスなる美少年とアポロンとの
在りし日のやりとりには妄想力を惜しまナイし
美少年の死に際に限定すれば悲壮感の中にも優美なアポロンてのはわかるが
主知的、理性的とかは微妙に違う気がするし
それに比してディオニュソスを激情的とするのはどうかと思われ

仲間のパーンやサテュロスのような牧羊神ら(※)は
確かに放埓な獣らしい下半身をしてたりするし
パーンの笛の音に陶酔してマイナデスは踊るだろうが
ディオニュソス自身は酩酊もせずに超然としてるカンジだが?
ローマのバッカスの従者であるファウヌス然り

さかしま (河出文庫)サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)サテリコン [DVD]

サテュロスの名に由来する『サテュリコン』なる奇異な小説を知ったのは
偕成社の少女世界文学全集の『クォ・バディス』で
そこには『サチリコン』とあり
登場人物のペトロニウスが書いた詩や散文の本なので
実在するとは夢にも思ってなかった

ところが雑誌ALLANの影響でマルキ・ド・サドを澁澤龍彦訳で読み漁り
澁澤訳のユイスマンスの『さかしま』に巡り会い
ペトロニウスも『サテュリコン』も実在してたと知って
シュリーマンがトロイの遺跡を探し当てたかのような興奮を思えたが
なんせネットで検索などできなかった時代のコトで
更に女子高生が大っぴらに買い求めづらかったのもあって
闇雲に古本屋を探し回るしかなかった

また映画『サテリコン』の存在を知ったのもALLANに載ってたからだが
そこで紹介されてる美少年ジトーネに一目惚れして
この映画を冥土の土産にどうしても観たい、と思いながら20年余りが過ぎ
結局、DVDが発売されたのを買って観たのは2003年だった

そうしてずっと『サテュリコン』を切望してたので
サテュロスの名がいつも脳裏を掠めてて
山羊の角と下半身を持つ異形の姿さえも身近に感じてたw

ヴィヴィアンウエストウッド Vivienne Westwood マン サティア オーブ ペンダント ネックレス シルバー

なのでVivian WestwoodのSatyrシリーズとか物欲を煽って困る!
今なんてDoCoMoのVivianスマホのマチキャラになってて
Satyrが着信で踊ったりするらしくて
スマホ嫌いなのに欲しくてたまらなくて困ってるるる~

SH-01E Vivienne Westwood docomo [Orb camouflage]

最後になったが愛するヘルメスに関しては
神に対して不謹慎かもしれなんだが
ファッションを含めたルックスがたまらなく好きだし
性格的にやんちゃで愛嬌たっぷりなのもときめかずにはいられナイ

最も美しい青年の容貌を持つとされるアポロンに文句はナイが
ヘルメスの方が愛らしいと思えてしまうのは単に好みで
特にボッティチェリの『プリマヴェーラ(春)』でのヘルメスときたら
ヘアスタイルといい、顔立ちといい、個性的な帽子とサンダル(ブーツ?)といい
大好きなテイストだけで仕上がってるるる~

サンドロ・ボッティチェリ *春(プリマベーラ)【ポスター+額縁】約53 x 76 cm ゴールド

byblos

赤地に黒でセンシティヴで流麗なライン
ビアズリーかハリー・クラークのようなイラスト
中心には黒地で金枠に金の文字

七つの愛の物語―「イシスとオシリス」から「トリスタンとイゾルデ」まで

そんな表紙の美しい装丁の本『七つの愛の物語』には
ヨーロッパやオリエントの原初の愛の物語が
タイトル通りに7つ収録されてる

エジプト神話★イシスとオシリス
シュメール(メソポタミア)神話★イナンナとドゥムジ
インド神話★シヴァとサティー
ヘブライ人(イスラエル人、ユダヤ人)の伝承★雅歌
ギリシア神話・ラテン文学★プシュケーとエロース
アラビア人(ペルシア人、セム族)の伝承★ライラーとマジュヌーン
ロマンス(中世ヨーロッパの騎士物語)★トリスタンとイゾルデ

これらの中で「トリスタンとイゾルデ」は何冊も持ってるほどのヲタで
それでも飽き足らずに「トリスタンとイゾルデ」をググってて
この『七つの愛の物語』に出会った(のは2004年)

ギリシア神話もラテン文学もヲタなので
「プシュケーとエロース(アモルとプシュケ)」も
アプレイウスの『黄金の驢馬』の挿話としてよく知った話だった

その『黄金の驢馬』の最後に登場するのがイシスとオシリスで
エジプト神話由来の夫婦(兄妹)神だとは知ってたが
なんせプルタルコスの論文『イシスとオシリスについて』でしか読んでなくて
この神話の内容はどうも朧気だったのだ

では、これから神話を物語りますが、できるだけ手短に、まったく無用の余計な部分は省略することにしましょう。

そう前置きしつつ『イシスとオシリスについて』でも一応あらすじを紹介してはいるが
むしろ逆に無駄にプルタルコスお得意の薀蓄を織り交ぜてくるので
話が横道に逸れまくるわ、1つの単語を深く掘り下げ過ぎるわ
輪郭がさっぱり掴めんてヽ(゚∀。)ノ

しかもそうしてストーリーもはっきりわからナイワリには
違和感を感じて引っかかってしまう箇所があって
例えば、イシスの父親がヘルメスだとか。(´д`;)ギャボ
セト=テュポンとか、オシリス=ディオニュソスとか。(゚д゚lll)ギャボ
まあこういった系譜の異説や異民族間でのすり替えは神話ではよくあるコトだがw

但し、プルタルコスは古代ローマの神官(※)だったが
古代ギリシアの哲学者のような自然哲学に対する考察力があり
神と称される信奉の根源的存在を一種の象徴と捉えてる部分があり
各民族の信仰の由来が近似だった神同士を結びつけてるので説得力はあるるる~
アポロンを祀るデルポイ神殿に仕えてた

それでもどうにも納得が行かナイのは
オシリスの棺が流れ着いたのがビブロスだったってコトで
ウェルギリウスの『アエネーイス』にしてもだが
古代ローマ人が信じてるフェニキア人の各都市の成立年代(※)ってのが
史実より明らかに古過ぎるのだよな(-_-;)
ヘロドトスの『歴史』がフェニキア人についての記述から始まってるのが誤解の元かと推測

エジプト創世神話の時代にビブロスが既に都市化してて
トロイ戦争の頃にはカルタゴが建国されてたなんて・・・バタリ ゙〓■●゙

いや、神話の中で1,000年のズレがあるのは気にならナイが
人類史としたら100年もズレてたら嘘になってしまう
神は1,000年生きるだろうが人は100年も歳をとらずにはいられナイのだ

だからフェニキア人の史実を誤って神話に取り入れたために
神話としても不確実性を露呈してしまってるのがなんとも惜しい気がするのだ

ちなみにゲルハルト・ヘルムの『フェニキア人』によれば
確かにビブロスの遺跡は他のレバノン海岸沿いの都市と比して最も古く
最古で紀元前4,500年頃の村落跡が発見されてるが
イシスが訪ねたような王宮となると村落などではなく
もっと都市化された紀元前2,900年頃より以降と想定されるので
エジプト第1王朝(紀元前3,100年頃)よりも新しい

そもそも同じく『フェニキア人』によればビブロスの呼称は

ブブロスあるいはビュブロスは単に、強大なフェニキアの共同体の名というだけでなく、また、パピルス、すなわち紙の原料を表わすギリシア語でもあったのだ。のちに、それからビブリオン、すなわち本という表現ができ、最後にルナンが集中的に研究していた聖書(ビブル)になった。

パピルスあってこその名称でそう呼んだのも古代ギリシア人てコトは
少なくとも紀元前2,000年以降と更に新しく想定せねばなるまいて(゚*゚;)

対するイシスとオシリスの年代の古さだが
まず混沌からアトゥム=ラーが生じて
シュー(空気もしくは大気)とテフヌト(蒸気もしくは湿気)を産み
シューとテフヌトがゲブ(大地)とヌト(天空)を
ゲブとヌトがイシスとオシリスを産んだとされてるのだから
実はエジプト第1王朝とかのレベルではナイのだ

それはそれとしてイシスとオシリスが1,000年以上とか生きてて
それより前の世代は億単位の年数を生きてるとすると
科学史とはある意味で辻褄が合ってるのだが?!

ゲブとヌトが生まれたのはその名の通りに大地と天空ができた時で
シューとテフヌトが生まれたのは地球ができた45億年前で
アトゥム=ラーが生まれたのはビッグ・バンとか?!

古代エジプト人が地球外生物かと疑われる所以はこの創世神話かΣ(゚д゚lll)ガーン

上野に大英博物館古代ギリシャ展を観に行ってきた

ちなみに最近は「ギリシア」の表記の方が一般的と信じきってて
「ギリシャ」の表記に違和感を感じてたのだが
実はネット上では「ギリシャ」が圧倒的に多かったりして・・・

特設公式サイトを見る限りでは
自分にとっての見所とは当てが外れた「みどころ」ばかりで
135点の中に見る意義のあるモノが何か1つでもあれば゚+.(・∀・)゚+.゚イイのだが
くらいの期待度で颯爽と入場

ギリシア神話についての説明書きがやたらと多いのは毎度のコトだが
そこに人だかりがすごいってのは
それだけ日本人には馴染みが薄い世界観なのだよな~
と改めて思いつつスルーしてどんどん進むと
冥土の土産に見ておく必要があるモノは2点ほどあった

1つは壷絵『パリスの審判』で題材はありがちなのだが
今まで見てきたのとまるで違うので間違い探しのようなおもしろさがあった

並びが向かって左から
アテナ、パリス、ヘラ(ユノー)、ヘルメス、アフロディテ(ウェヌス)で
パリスの頭上には天使が・・・いや、天使ではなくてニケが?!
この場面にニケがいたのは始めて見た
そしてアテナやヘラが堂々と描かれてるのに対して
勝者となったはずのアフロディテが見劣りするしょぼさでほぼ裏面に描かれてる
羊飼いのパリスがいくら実は王子だって玉座に座ってるのも変だし
でもパリスとヘルメスをこよなく愛する自分としては
とりあえず彼らが美しく描かれてたので良しとしてしまおう(*^^*)

そしてもう1つがディオニュソス像だが
これこそ自分が求めてたディオニュソス像なのだった!

女性的で甘美なディオニュソス像てのは数年前にも
東大発掘チームが今世紀に掘り出した『豹を抱くディオニュソス像』を見て
なかなか美しいながらもどうも愚鈍なカンジなのが気になってたのだが
本来の風貌からここまで美的変化したのはたいしたものだ
なんて受け流してたのだ

ニーチェとヘーゲル―ディオニュソス哲学の地下通路
ディオニューソス―破壊されざる生の根源像
ディオニューソス―神話と祭儀

だがしかし今回の『擬人化した葡萄の木とディオニュソス像』は
( *゚Д゚)つ[酒]の神だってのに酔いが醒めそうに冴え冴えと美しかったのだ!!
いや、一旦醒めたその後はまたその美貌に酔い痴れたのだが(←複雑)!
とにかく顔の表情とボディラインの柔らかさと締まり方の塩梅が
瑞々しい若者のそれでとても石(大理石)とは思えナイ・・・ホゥ(*-∀-)

このディオニュソス像のポストカードがありますように(-人-;)
でもなかったら図録買ってやるるる~p(-_-+)q
そんな一大決心で会場を出てマーチャンダイズの売り場へ行くと
なんとポストカード、キーホルダー、ケータイストラップ、クリアファイルに栞まであり
図録はやめにしてディオニュソスグッズばかり買い込んだのは言うまでもナイw

参考になったのはニケ(小像)とシレノス(小像)

ニケは最も有名なルーブルの『サモトラケのニケ』以外は
アルカイック期のもっと原始的な彫塑が多くて
その中間型くらいのどちらの要素も持つニケだったので新鮮に感じた

シレノスは牧神の中でも格別に不明瞭な存在で
その姿も山羊脚男説と狸腹男説があったり謎が多かったが
今回は狸腹で泥酔してるぽいシレノスに信憑性を見出した気がした

ニケは天使の原型であり
シレノスはディオニュソス(バッカス)に造詣が深いので
天使と酒が好きな自分には気になる存在なのだ

それからしたら今回の展示のメインは
本邦初公開のDISKOBOLOS(円盤投げの像)だったが
このローマ期のコピー作品の出来が゚+.(・∀・)゚+.゚イイのは認めるも
顔がつまらなくてほぼスルーw

肉体美なら顔はどうでも゚+.(・∀・)゚+.゚イイってコトはナイ!
ボディラインの美しさに見合う顔でなくてはバランスが悪い!!
決してブサイクではナイのだがいかんせん無表情なので
全然魅力的ではナイのだ・・・ざざざ~んねん

アスリートってのは競技をしてる時
全身全霊を込めてる瞬間に真剣な表情になると思うのだが
そんな魂が篭ってるような顔にちっとも見えんのだ

そもそも円盤投げときたらヒュアキントス(※)に決まってるるる~
まあ肉体美を誇示するのには美少年は向いてナイので
それならアポロンをモデルにしてくれょ
神が人間とは違った優美な表情で軽やかに円盤投げするのは
想像もつかナイからこそ誰か創って見せてくれょ
アポロンと円盤投げしてて円盤が当たって死んでしまいヒヤシンスになった少年

なかなか核心に辿り着けずにいるが
アポロンとディオニュソスは実はこのブログのテーマ(なはず)で
そこにこのブログのタイトルにある【葦】が複雑に絡み合ってるのを
解いているのかむしろより一層こんがらからせてるのか?!

実はギリシア語で【葦】とある場合には
植物以外に弦楽器の駒(ブリッジ)を指すのだそうだ
(我ながら後出しジャンケンみたいな話題の振り方だがw)
とか言いつつも自分は弦楽器には全くの素人なので
それは例えばギターだとどの部分なのか指差せっても無理っつ・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

でもググったらわかりやすい画像が見つかった♪
しかも(少年ダビデのハープ)とあり『旧約聖書』に登場するダビデ王の竪琴か?!
LINK:おもちゃのハープ♪
→記事中ほどに竪琴の部位名称及び解説の画像が(*^^*)

しかしながらダビデは紀元前1000年頃の人なので
このダビデのハープは洗練され過ぎてるのではなかろうか?

ヘルメス(メルクリウス)が拾った亀から竪琴を作った、てのは神話にしても
そういう神話が生まれたのは古代ギリシアでは竪琴と言えば
亀の甲羅製の弦楽器だったからなのでは?

よく知らナイで購入したCD『古代ギリシャの音楽』には
古代ギリシアの楽器を再現して演奏してて
ブックレットに写真が載ってた

phorminx:ポルミンクス(フォルミンクス)

lira:リラ(リュラ、もしくはリュレ)

ついでに名前からしてギターの原型となったぽいkithara:キタラ

アポロンやオルフェウスの持ってた竪琴は
後代の絵画や彫刻で見る装飾過多の華美なモノのはずがナイよな。(´д`;)ギャボ

アポロンの竪琴は牛泥棒の見返りにヘルメスから譲り受けてるので
間違いなくヘルメスが拾った亀から作ったモノのはずで
ややこしいコトにオルフェウスの竪琴も
父(とゆー説もある)アポロンより与えられてるらしい

つまり3つとも同じ竪琴なのだろうか・・・竪琴パラドックス。(゚д゚lll)ギャボ

さて
生まれたばかりのヘルメスが揺籃を抜け出して
亀を拾って中身を抉り出して竪琴を作り
アポロンの牛を盗んではシラをきり
バレても竪琴を与えてごまかし
人の゚+.(・∀・)゚+.゚イイアポロンから錫杖までもらう
そんな一部始終が岩波文庫抄訳版『四つのギリシャ神話―ホメーロス讃歌より』
「ヘルメースへの讃歌」にある
LINK:「ヘルメース讃歌」

この「ヘルメース讃歌」中の竪琴の作成手順の冒頭には
葦の茎を~、とあってあえて【葦】と訳してるくらいなので
ブリッジとして使われてるパーツのコトではナイらしいが
だとするとどの辺に使われてるのかも不明瞭だw

とにかくヘルメスは亀で竪琴を作る際に葦を使ってるるる~
更に通説では葦笛(シュリンクス)は牧神が作ったとされてるが
「ヘルメース讃歌」では葦笛もヘルメス作だとしてるるる~

まあいずれにせよ
葦はそうして楽器に事欠かナイ植物だったのだ、実は!

だからアポロンの竪琴と牧神マルシュアスの笛と
どちらが優れてるかなんて競い合いをしてアポロンが勝ったが
(そりゃあ音楽の神が負けたらマズイワケで)
所詮は葦を使って作られた原始的な楽器同士だったのだな

しかも牧神の笛はシュリンクスに相場が決まってると思ってたが
マルシュアスの笛はアウロス(もしくはアウルス)で
『ホメーロス讃歌』の「ヘルメース讃歌」でアポロンは
マルシュアスの吹くアウロスとヘルメスが吹くシュリンクスを比較して
シュリンクスの方が優れてる、とのたまってるのだった

アウロスはシュリンクスより先に存在してて
縦笛で2管笛でオーボエとかと同じくダブルリードだそうだ
画像の真ん中のがアウロスだろう
LINK:英語のWikipediaのAulos

シュリンクスの方は恐らく[葦舟と葦笛]にあげたラウネッダスに類似と思われ
3管笛でクラリネットと同様シングルリードだ
LINK:英語のWikipediaのLauneddas

ミダース王 (CenturyBooks―人と思想)

とか書いてはいても自分のように楽器に疎い人間には
詳細を辿るほどアウロスとシュリンクスの差異に実感が湧かナイのだが
牧神マルシュアスの吹くアウロスはアポロンの爪弾く竪琴に敗北し
それだけでは済まず木に吊るされて皮を剥がされてしまい
マルシュアスの方が勝者としたミダス王はロバの耳にされてしまう。・゚・(ノД`)・゚・。
このブログにはあえて掲載せずにおくが
「Marsyas」で画像検索すれば凄惨な場面が嫌になるほど出てくる(゚*゚;)

ところでこの牧神マルシュアスだが
マルシュアスてのは名前でその実体については
オウィディウスは牧神サテュロスとしてるが
ブルフィンチは牧神パーンとしてて
マルシュアスが仕える神も前者はバッカスで後者はディオニュソスだ

ギリシアではディオニュソスとパーン
ローマ(つまりラテン語)でバッカスとサテュロスで
ニーチェがディオニュソスと言うのは
ドイツ語がラテン語由来でナイからと勝手に思い込んでて
シンパの自分もニーチェに倣ってディオニュソスを使ってたが
改めて調べてみると各国語で混在してるのでどちらでも構わナイようだ

酒の神ディオニュソス(バッカス)に仕える牧神や巫女は
酒宴で神に音楽と舞踊を捧げるのだが
この様子をモチーフにしたバレエ(音楽)があり
バッカスから転じて仏語でBacchanales(バッカナール)だ(他国語も類似)
余談だがカフェのオーバカナルの店名の由来はこれだ♪

フィギュア・スケートの1番好きな女子選手カロリーナ・コストナーが
『牧神の午後への前奏曲(プレリュード)』を演じてた

筑摩世界文学大系の43巻には
ステファヌ・マラルメの『L'Aprés-midi d'un Faune』が
鈴木信太郎訳で『半獣神の午後』(※)となってるが
マラルメのこの詩からインスピレーションを得て
ドビュッシーが『牧神の午後への前奏曲』を作曲して
これに振付けて踊ったのがニジンスキーの『牧神の午後』で
フィギュア・スケートでも演じられるようになった
「半」も「獣」も「神」も旧字

牧神の午後 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)

付け加えれば山岸凉子がニジンスキーの伝記を『牧神の午後』とゆー少女漫画にした(*^^*)

牧神の午後 マラルメを読もう (慶應義塾大学教養研究センター選書)
ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話 (岩波文庫)

オウィディウスの『変身物語』や
これに倣ったブルフィンチの『ギリシア・ローマ神話』によれば
牧神パンはニンフのシュリンクスに欲情して追いかけ
逃げ場を失ったシュリンクスは水に飛び込んで葦に姿を変えてしまった
パンが諦めきれずにこの葦を手折り残念がって溜息を漏らすと
振るえる葦から美しい音色が奏でられたので束にして葦笛を作成した
葦笛をパンの笛とかシュリンクスと呼ぶのはこのためだ

これが葦笛の起源とされてるのだが
なぜか発明したのはパンでなくメルクリウス(ヘルメス)だとされてたりする

オウィディウスは(ブルフィンチも)これを独立した物語でなく
「ヘルメスのアルゴス退治」と結び付けてて
身体中に眼があるアルゴスを眠らせるためにヘルメスが寝入り話をする筋立てで
その寝入り話の内容こそがこのパンとシュリンクスの挿話なのだが
とゆーコトはヘルメスはパンが葦笛を発明する様子を見てたのだろうか?
それなら正しくは発明者でなく発見者なのか?

ちなみにこの「ヘルメスのアルゴス退治」は
ギリシア神話の定番ネタとも言うべきゼウス(ユピテル)の浮気に始まる(苦笑)

浮気相手は正妻のヘラ(ユノー)に遣える美少女イオで
ゼウスは欲情のままに襲ってしまうのだが(実害があるだけにパンよりタチが悪いよなw)
ヘラにバレそうになると往生際の悪いゼウスはイオを牛に変えてまでシラをきる。(゚д゚lll)ギャボ

ヘラは女のカンなのか牛に姿を変えたイオを所望し
疑念を晴らすためゼウスは仕方なく牛のイオをヘラに与えたが
牛の姿で草を食むイオが可哀想になってきて
ヘラから牛を盗むように息子のヘルメスに言いつける。(´д`;)ギャボ

しかしヘラはまたしても女のカンなのか身体中に眼があるアルゴスに牛を見張らせたので
さすがのヘルメスもそんな怪物相手では盗む隙がなく
まずは葦笛を吹いてうっとりさせながらアルゴスに近寄って葦笛の起源について語り始めると
まもなくアルゴスが身体中の目を閉じて眠ったので
ヘルメスはその首を切り落としてまんまと牛を盗むのに成功!
と思いきや牛は逃亡!!

哀れなイオは牛のまま各地を彷徨う破目に陥るのだったヽ(゚∀。)ノ

しかしアポロドーロスの『ギリシア神話』では葦笛の起源はなくて
ヘルメスはアルゴスに石を投げつけて退治してたりして・・・

またヘルメスが葦笛の発明者とされてる話ではこれをパンに譲り受けたのか真似て作ったのかは謎だが
アポロンのケーリュケイオン(魔法の杖)と交換してるるる~

そもそもヘルメスは竪琴の発明者でもあるのだが
それとゆーのもヘルメスはアポロンから牛を盗んで牛を返す代わりに竪琴を作って与えたのだったw
そうして葦笛と竪琴をもらいうけたアポロンが楽人の神になり
ヘルメスは職人と商人の神となったが牛を盗んだので泥棒の神ともされるのだった
そういえばヘラからも牛を盗もうとしてた・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

『牧神の午後』は牧神パンがニンフのシュリンクスに欲情して
追いかけたが逃げられてやり損なって残念がってる、そんな午後・・・
って概略を述べたらミもフタもナイ話だったりするのだが
これがマラルメの詩で表現されると実に甘美な出来・・・らしい!
仏語を解さナイのでどの辺がどう、とかは言えナイがポール・ヴァレリーがそう絶賛してるし
ドビュッシーやニジンスキーなど異分野のアーティストに創作意欲を湧かせてるし
それだけでマラルメの霊感の威力は語るに及ばず・・・ホゥ(*-∀-)

しかしながらマラルメ自体が難解な上に鈴木訳がこれに輪をかけた冷や汗モノの難解さで
眉間にシワを寄せて口をへの字に結んで頭から「?」マークを放出しながら
読んでも読んでも一向に理解し得なかったり・・・バタリ ゙〓■●゙

他の詩人ならたいてい旧訳の方が断然好きなので
わざわざ新訳を読む気は起きナイのだが
もう少し解り易い新訳を読んでみたい気もしたりして(苦笑)

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そう言えばQUEENの『I Want to Break Free』のプロモ・ビデオでの
フレディ・マーキュリーのパロディ版『牧神の午後』はどういう意味なのか?
単にフレディがニジンスキーを模したかったんだろうか(-_-;)???

今だったらマラーホフ辺りが踊るなら観てみたいが
ググってみたら既に来日してニジンスキーの振り付けを完璧に再現してたとか・・・
とゆーコトは物議を醸した腕立て伏せの振り付けを
つまり「ニンフが残してった衣を使って自分で埒を開ける」のもやっちまったのか?!

ブラボー、マラーホフ!!
とはいえその素晴らしさはいかんせんわからん!
オスの自慰の切なさがわからんと無理なのだろうか?

ウェルギリウスの『アエネーイス』の最初の方で
アエネーアースがアフリカ北岸(現チュニジア)に辿り着いた頃
息子の難儀に心を痛めてたアプロディテ(ウェヌス)は
父なるゼウス(ユピテル)にそれを訴えると
ゼウスはアエネーアースとその子々孫々に至る未来を語り
ヘルメス(メルクリウス)を遣いにやった

ヘルメスはカルタゴの女王ディドに
トロイ王家のアエネーアース一行を歓待するように告げるが
その一方ではアプロディテも息子のエロス(クピド)を遣わして
ディドに愛の矢を射てアエネーアースを愛するように仕向けたのだった

ギリシア神話ではアプロディテは泡から生まれたとされてるが
ローマ神話では母親は諸説あるようだが、なぜかゼウスの娘となってて
よってゼウスにとってアエネーアースは孫にあたるのでカワ゚+.(・∀・)゚+.゚イイのもあるだろうし
実母であるアプロディテが息子を庇護するのに理由など要らナイだろう

しかしゼウスの妻のヘラからすれば
アプロディテはゼウスが他の女に産ませた子なので本妻が妾の子を憎く思うほどには憎いだろうし
ましてや【パリスの審判】において美貌で「負け」の判定をされてたら
アプロディテに対してよく思いようがあるまい
その息子ともなればアエネーアース然りで
更に怨恨のあったトロイ王家が滅亡したコトで少しは気が晴れたヘラにとって
アエネーアースがトロイ再興をしようとしてるのは許し難かったに違いナイ

それでもゼウスの預言通りに
アエネーアースの子々孫々がトロイ再興、てか、ローマを建国するるる~

とはいえ、最終的には実在してたカエサルやアウグストゥスに至るが
アエネーアースもその後の子々孫々の物語も基本的にはフィクションなのだ

古代ギリシアではトロイ戦争の物語は人口に膾炙してたが
アエネーアースのその後は誰も知らず
英雄に祀り上げられたのはローマがギリシアを蹂躙した後のコトだ
蹂躙されつつも【教養】を誇ってたギリシアに認められるために
ローマの支配階級の家系がギリシアの神の系譜由来であると論証させた試みが
アエネーアースに始まる『アエネーイス』なのだ!

ローマ領において既に独立して存在してた神話や伝承を
史実との辻褄合わせのために少々手を加えてからパズルのように繋ぎ合わせてて
その調整の部分がウェルギリウスの創作ってワケで
だから本来のギリシア神話とは食い違ってる点が多かったりするのだ

アエネーアースはローマ人にとって実に都合の゚+.(・∀・)゚+.゚イイ人物で
ギリシア人の血統ではナイがギリシアの神の血統であり
息子の名がユールス(ユリウス)であった(※)コトが
その名を持つ一族にはまさに好都合だった!!
アエネーアースの息子はアスカニウスで、アスカニウスの息子がユールスだが
ウェルギリウスはアスカニウスの別称がユールスであるとした

現代日本人からしたらバカバカしい気もするけど
『古事記』由来の天皇家を未だ君臨させてるのだからそれもありか。(´д`;)ギャボ

クラウス:歌劇「カルタゴのイーニアス」より管弦楽作品集

ところで『アエネーイス』の中で1番のクライマックスと言えば
カルタゴの女王ディドが絶望して自殺してしまうシーンで異論反論はナイと思われるが
ディドにアエネーアースを歓待するように命じたのはゼウスだし
愛し合うように仕向けたのはアプロディテだ

アエネーアースが最終的にはイタリアへ旅立つ宿命なので
その準備を整えるためにもディドに力になってもらおうとゼウスが取り図ったのはわかる
でもディドを捨て置くコトになるアエネーアースに対して
ディドが恋するように仕向けるのは惨い!
愛と美の女神アプロディテがやるコトとは思えナイ!!

どうもアプロディテの庇護の仕方は
愛する美しい息子アエネーアースしか見えておらず
ディドはその犠牲者で「犬死に」と言っても過言ではナイだろう

ところでカルタゴはポエニ(フェニキア)人の「新しい町(※)」で
建国したのは女王のディドだが
ディドは元はテュロス(レバノン海岸にあるポエニ人の町)の先王の妻であり
その先王を殺害して王に収まってるのがディドの兄だったりして
夫殺しの悪辣な兄に愛想が尽きたので故郷を去り
夫の意志を継いで国を興したのだ
カルタゴは正しくはカルターゴーで「新しい町」を意味する

恋をした相手に捨てられたからって自殺するような
そんなに脆い女性にはとても思えナイのだが
トマス・ハーディの見解は正しいのかもしれナイな

強気の女がその強気を投げ棄ててしまふと、投げ棄てるべき強さなどは全く持たない弱気の女よりもっと弱くなるものである。

LINK:バスシェバの燃える想い

ちなみにテュロスはポセイドン(ネプチューン)の息子アゲノールを祖とするが
『アエネーイス』の脚注にポセイドンはアプロディテの夫とされてるるる~

って、ちょっと待て!

アプロディテがポセイドンの妻とな。(゚д゚lll)ギャボ
そんな設定は『アエネーイス』以外では覚えがナイってばよ!!
本来ならアプロディテは鍛冶の神ヘパイストス(ウルカヌス)の妻で
軍神アレス(マルス)が不倫相手で
アンキセスは浮気相手の1人に違いナイのだが
ポ、ポセイドン・・・???

いずれにせよ、アプロディテはローマ神話に取り込まれて
ギリシア神話以上に恋多き女になったのは間違いナイ
もしかしてこの浮気癖がゼウスにそっくりだからって娘とされたのか?!

ウェルギリウスの『アエネーイス』の構成は
結末を冒頭で先に告げておいて全12巻をとくと読んでもらおう
って自らネタバレする大胆不敵さだが
当時(アウグストゥスの頃)『アエネーイス』を読む人は
アエネーアースがローマ建国の祖であると知ってて読んでたのだから
ある意味ネタバレの心配のしようもなかったかもだ

第1巻の巻頭でも

わたしは歌う、戦いと、そしてひとりの英雄を――。
神の定める宿命の、ままにトロイアの岸の辺を、
まずは逃れてイタリアの、ラーウィーニウムの海の辺に、
辿りついた英雄を――。

と謳われて始まるので
そのすぐ後に「トロイを出航したアエネーアース一行が
ユノー、つまりヘラの妨害で暴風雨に遭って
新トロイア(現イタリア)を目指してから7年を費やしてた」とあっても
ヘラの妨害なんのそのでイタリアに辿り着いてしまうとわかるw

ただちとわかりづらいのが
なぜヘラがアエネーアースを妨害するのかだ

1つは【パリスの審判】で
トロイの王子パリスがヘラ、アプロディテ、アテナの3柱の女神から
最も美しい女神を結果的にアプロディテと判定した

そもそも判定役はヘラの夫のゼウスだったのだが
誰を選んでも他の2柱からの怨恨は免れナイだろうと臆したのか
この役目をパリスに振ったのだ

まだパリスがイデ山で羊飼いをしてた時
金の林檎を持ったヘルメスと上記3柱の女神が現れて
最も美しい女神に金の林檎を渡すように促され
女神はそれぞれに選ばれた際の賄賂をパリスに約束して
なんとか選んでもらおうとする(女神のワリになんつ~姑息なw)

これでアプロディテが金の林檎を受け取ったので
約束の賄賂である世界一の美女ヘレネをパリスに賜ったワケだ
(おかげでトロイ戦争が勃発してしまうのだがね)

ヘラとしては最高神ゼウスの妻であるプライドからも
アプロディテに負けたのがよほど悔しかったのだろうが
ヘラはこの恨みや怒りを判定したパリスにぶつけ
このコトが尾をひいて始まったトロイ戦争でもヘラはギリシア勢を応援してた
てか、ヘラはパリスをトロイもろとも叩き潰したかったに違いナイ。(´д`;)ギャボ

なぜならヘラは以前からトロイ王家に怨恨があったからだ
これがゼウスによる【ガニュメデスの誘拐】事件で
本来なら浮気性の夫のゼウスに向けるべき怒りだと思うのだが
女ってモノはヘラに限らず、どうも相手の女を呪ってしまう傾向があるようで
女神とはいえ、ヘラももれなくそんな女だった。(゚д゚lll)ギャボ

ちなみに相手はトロイのガニュメデス王子で男なのだがなヽ(゚∀。)ノ

トロイ戦争 (洋販ラダーシリーズ)

ところでガニュメデスとパリスとアエネーアースは揃いも揃って超絶美形らしいが
稀有な美形を続々排出しまくるトロイ王家についてちょっと解説

トロイ王家の祖はトロス王で
このトロスの祖父がダルダノスで
ダルダノスはゼウスがアトラスの娘エレクトラに産ませた子だ
って、またゼウスのお手つきかょ(;つД`)

だいたいアトラスとオケアノスの間に生まれた7人の娘は
ゼウスがお手つきしまくりで
エレクトラが産んだのがダルダノスだが
ターユゲテーが産んだのがラケダイモンで
マイアが産んだのがヘルメスだ

パリスの生まれたトロイ王家の祖であるトロスの祖父ダルダノス
ヘレネの生まれたスパルタ王家の祖であるラケダイモン
そして【パリスの審判】で金の林檎をパリスに授けたヘルメス
皆アトラスとオケアノスの7人の娘から産まれてたのだ、しかも父親はゼウス(※)・・・バタリ ゙〓■●゙
残りの娘はゼウスの兄弟であるポセイドンのお手つきだったりする

自分も今まで気づかなんだが
アトラスとオケアノスの7人の娘は
トロイ戦争にとっては宿命的な存在だったのだな?!

トロイ王家に話を戻すと
トロスの一番上の息子はイーロスでこの名がイリオンの地名になり
二番目のアッサラコスが兄イーロスの娘と結婚して生まれたのが
アンキセス・・・後のアエネーアースの父なのだ!

そして一番下がガニュメデス王子で
結婚する前にゼウスに浚われて、神々の宴で給仕をさせられて、ヘラには睨まれて
挙句に星(水瓶座)になった美少年だ!!

アンキセスも美の女神アプロディテの寵を得るほどの美形で
間に生まれたアエネーアースも美麗なのは当然か?!

プリアモス(別名ポダルケース)はイーロスの息子で
アンキセスからすると複雑な系統にあたり
母親の腹違いの兄で父親の兄の息子って、え~と(-_-;)???

更にメンドウなのはアンキセスの息子のアエネーアースが
プリアモスの娘(ヘカベが産んだクレウーサ)を妻にしてる点だが
アンキセスからするとプリアモスは息子の嫁の父親ってコトになって
これがある意味1番わかりやすいか

以上の系譜はアポロドーロスの『ギリシア神話』を参考にしたが
ギリシア神話の家系図を調べる時には最も役に立つ。・゚・(ノД`)・゚・。

troy

絵画の展覧会に限らず
本を読むにしても映画を観るにしてもそうだが
まず自分にとって主題に意義があるか=興味があるか、が何よりも大切だ

リアル(現実世界)では
自分の世界観のどこにも引っかかりようもナイ俗物が溢れかえってて
社会生活を全うするためにはそれらをある程度享受する必要に迫られるが
そうして辟易するのはリアルだけで十分で
スピリチュアル(精神世界)では
ゴミとしか思えナイモノなんか総て排除して
理想の世界観を構築してく至福の時を満喫したいのだ

トロイ戦争とゆー主題はその点で秀逸で
Bunkamura ザ・ミュージアムの「ヴェネツィア絵画のきらめき」でも
期待してなかったからこそ『パリスの審判』があったのは
しかも初めて目にする『パリスの審判』だったのは
我が目を疑いつつ狂喜した!
いや、嬉しいやら悲しいやら・・・悲喜こもごもってこんな心境なのか?!
なんせトロイ戦争ヲタで格別にパリス好きの自分なので
『パリスの審判』ならほとんどの作品を知ってるつもりでいたが
フランチェスコ・グアルディのは初だったのだ!!

3人(柱)の裸体の美女(女神)と羊飼い風の美青年(実は王子)の図は
それだけで見た瞬間に『パリスの審判』だとわかり戦慄が走り
その甘美な筆致から受ける甘やかな画風に陶酔し
しばし身動きもとれずにいたが釘付けとはあんな状態なのか?!

我に返ってじっくり見てみれば
3柱の女神が裸であっても威厳があり堂々としてて
それに比してパリスが引き気味なのが゚+.(・∀・)゚+.゚イイね

また金の林檎を持ったヘルメスがいナイのは
ヘルメス信奉の自分には最初淋しく感じられたのだが
この対比の絶妙さを邪魔してしまうから画面に収まらなくて正解だろうし
恐らく3柱の女神はパリスを見つけて
案内人のヘルメスよりも一足早くパリスの前に降り立ったんだろう
金の林檎もちゃっかり女神の誰かが持ってるるる~

そうなのだ、女神が裸なのは構わナイが誰が誰なのか
アトリビュート(決まった持ち物)も持ってナイとわからナイのだな
でもそこがこの絵の最も成功してる部分なのだろう
究極の美女であるのだから、ただひたすら美しくて個性なんかナイワケだ

そしてそんな女神らに負けず劣らずの美青年であったパリスとの間に
思い切って空間を取ったのがまた神々しさ倍増で素晴らしい

唯一、パリスがフリュギア帽を被ってれば完璧だったかと・・・
それでもこんな『パリスの審判』に巡り会えて幸せ・・・ホゥ(*-∀-)

ところでググっても出てこナイのは個人蔵だからか、本物見れて超ラッキー♪

トロイ戦争の発端はアキレウスの両親の結婚式まで遡る

アキレウスの父ペレウスはゼウスの孫に当たるが人間であり
一方、母テティスは海の妖精(ニンフ)であり
その父親である海の精ネレウスはポントス(海洋)とゲー(大地)の子なので
テティスは太古の神ゲーの孫に相当する

またペレウスの祖父に当たるゼウスもゲーの孫で
最初に世界を支配したウラノス(天空)がゲーを娶ってクロノスを生み
クロノスとレアの子がゼウスなのである

だからテティスは古い神話に度々登場してて
その美貌でゼウスとポセイドンに望まれてもいたのだが
テティスが産んだ子は父親より強くなるるる~、てな予言をされてたため
これにビビったゼウスもポセイドンもて退いたのだったヽ(゚∀。)ノ

確かにペレウスもアルゴ号の乗組員で英雄としての活躍があったが
息子のアキレウスの方が父親より名を馳せたのだから
預言通りになったと言えるかもしれナイ

ちなみにペレウスはゼウスの孫で祖母に当たるのはアイギナだが
アキレウスの従者であるパトロクロスも祖父はゼウスではナイがアイギナの孫に当たる

さてトロイ戦争の発端となったアキレウスの両親の結婚式は
神々を招いて盛大に執り行われたが
この時に招待を受け損ねた争いの女神エリスは
宴たけなわとゆートコロで黄金の林檎を投げ入れて去った

この林檎の争奪戦が女神たちの間で繰り広げられたのは
最も美しい方へ、とあったからだ。(゚д゚lll)ギャボ

林檎を最後まで譲らなかったのはゼウスの妻ヘラ、軍神アテナ、美の女神アプロディテで
誰が最も美しいかの判定を最高神ゼウスに求めた。(´д`;)ギャボ

ところがゼウスはこの重責から逃れようと画策して
この任をトロイのパリスに転嫁するよう、伝令の神ヘルメスに言いつけるるる~

そうしてヘルメスは林檎持参で女神らを伴ってイデ山に出現したが
驚いたのは羊を追ってたパリスだった

Paris of Troy

女神の中でもとりわけ美しい(と自負する)3柱が目前に突如として現れるだけでも驚くが
ヘラは富と権力を、アテナは軍功と覇権を、アプロディテは世界一の美女を、と
賄賂を提示しながら黄金の林檎を渡すように迫ってきたのだから
それはもう驚愕を超えて恐怖だろう(苦笑)

結果的に林檎を得たのはアプロディテだったのだが
この【パリスの審判】の時点では間違いなくアキレウスはまだ生まれてなかったし
パリスもまだトロイ王家に戻っておらずイデ山の羊飼いだったと思われ

その後テティスは男子を出産するが
息子は短命で戦場で死ぬ運命、なんてまた妙な予言をされてしまうΣ(゚д゚lll)ガーン
不憫な息子をなんとか不死の身にしようとして
ペレウスより受け継いだ人間の部分を火で焼いた、とか
身体中にアンブローシア(神の食物)を塗った、とか
スティクス(三途の川)の水に浸した、とか
方法は諸説あるのだがどうであれその際に踵(※)だけ有効ではなかった
踵を持ってた行ったから、あるいはうっかり忘れた、など
これも諸説あるが踵を射られて死ぬワケだ・・・バタリ ゙〓■●゙
踵、てか要するにアキレス腱の辺りだな

そうこうしてる内に神々に祝福されて結婚した夫婦の1人息子は
まだ乳呑児の内にケンタウロスのケイロンに預けられた

ケイロンはペレウスがテティスと結婚しようと猛アタックするのに
力を貸した人物・・・てか、ケンタウロスなのだが
それで結婚して子供ができたと思ったらその赤ん坊を預かる羽目になるるる~
人が゚+.(・∀・)゚+.゚イイ・・・てか、ケンタウロスが゚+.(・∀・)゚+.゚イイw

ケンタウロスは上半身が人で身体は馬の半人半馬で
気性は粗野で猛々しいとされてるがケイロンは温厚な人柄(ケンタウロス柄?)で
医術や予言術にも長けてたので教育者としてはうってつけだったのもあるが
乳の代わりに獅子や猪の臓腑と熊の髄で養育する辺りはさすがケンタウロスだな

それにしてもテティスは人間ではなくてましてや海に棲まうモノだから
人間の世界では暮らせナイ何らかの事情があるのかもしれナイが
父親のペレウスにしても結婚前のごたごたを引きずったりしてて
息子と一緒に暮らすコトはなかった・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

なのでアキレウスの名を付けたのもケイロンだった