偕成社の児童版全集

小学生の時に夢中になって読んでた本は
いわゆる不朽の名作ってヤツばかりだったので
児童版とてまさか絶版になろうとは思いもよらなかった

クオ・ワディス〈上〉 (岩波文庫)森鴎外全集〈10〉即興詩人 (ちくま文庫)嵐が丘 (新潮文庫)
愛の妖精 (中公文庫)マリー・アントワネット 上 (角川文庫)スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)
荒野のおおかみ (新潮文庫)にんじん (岩波文庫)赤と黒 (上) (光文社古典新訳文庫 Aス 1-1)
ゲーテ全集 (7)ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫)マリー・キュリー―フラスコの中の闇と光 (グレート・ディスカバリーズ)
ビーグル号航海記 上 (岩波文庫 青 912-1)レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上 (岩波文庫 青 550-1)

神保町の古本屋でシェンキェビチの『クォ・バディス』を見つけて
懐かしさの余り購入して読んでたら
当時の想いが胸に広がって不思議なカンジがした・・・

そこで早速アマゾンで大人買いしようと探したのだが
児童版全集では『ビーグル号航海記』さえなくて驚愕した。(゚д゚lll)ギャボ

以下、少女世界文学全集一覧(【16】クォ・バディスの巻末より)

著者収録作品訳者
1モンゴメリー「赤毛のアン」村岡花子
2シェークスピア「ハムレット」「ベニスの商人」森三千代
3ハドソン「緑の館」野田開作
4アンデルセン「即興詩人」伊藤左喜雄
5チェーホフ「三人姉妹」「桜の園」大庭さち子
6シャーロット・ブロンテ「ジェーン・エア」榛葉英治
7プローティー「母の曲」宮内寒弥
8アボット「幸福の家」岸なみ
9ビョルンソン / ラーゲルレーブ「日向丘の少女」「沼の家の娘」山室静
10エミリー・ブロンテ「嵐が丘」船山馨
11ウィンスローエ「制服の処女」富沢有為男
12オルコット「若草物語」川端康成
13ツワイク「悲劇の王妃」大原富枝
14シェークスピア「ロミオとジュリエット」「夏の夜の夢」桂芳久
15ウェブスター「あしながおじさん」中里恒子
16シェンキェビチ「クォ・バディス」野田開作
17シュトルム「みずうみ」「三色菫」結城信一
18ウィギン「少女レベッカ」城夏子
19エレナ・ポーター「パレアナの青春」村岡花子
20プーシキン「大尉の娘」「スペードの女王」大庭さち子
21ゲーテ「君よ知るや南の国」森三千代
22パール・バック「大地」藤原てい
23ジョルジュ・サンド「愛の妖精」「魔の沼」三井ふたばこ
24ドストエフスキー「罪と罰」伊藤左喜雄
25オードー「孤児マリー」「光ほのか」畔柳二美
26小デュマ「椿姫」宮内寒弥
27シュランパ「少女シリアの死」大滝重直
28ヘッセ「春の嵐」「車輪の下」榛葉英治
29トルストイ「戦争と平和」未定
30ドーデー「ちび君」「風車小屋だより」未定
31ルナール「にんじん」未定
32ジイド「田園交響楽」「狭き門」今官一

実際ルナールの『にんじん』はこのシリーズにはなかったが
むしろ岩波文庫の通常版はイラストもFelix Vallottonで味わい深かった
そういえば彼の描いた著者ルナールがシュールながら似過ぎてて゚+.(・∀・)゚+.゚イイ

メリメの『カルメン』やモーパッサンの『女の一生』なんかあったのだな
参考LINK:偕成社少女世界文学全集 1960~1970年

1番のお気に入りは『クォ・バディス』だったが
この作品でネロとセネカとペトロニウスを知ったコトで
世界観がどれほど拡がり、それによって人生がどれほど豊かに潤ったか!!

次点は3作あって『嵐が丘』と『即興詩人』と『愛の妖精』だが
成長してからもこれらの通常版がずっと愛読書だ

逆にどうしても受け容れられナイのが
『赤毛のアン』『あしながおじさん』『ジェーン・エア』で
これは今でも変わらなく大嫌いだp(-_-+)q

シェイクスピアも当時はピントがズレてる気がして
人生においてずっとイマイチ好きになれなかったのだが
ごく最近読み直して作品によって好きなモノも出てきたトコロだw

嫌いではなかったけど怖かったのは『スペードの女王』だった。(´д`;)ギャボ
まあそのお蔭で賭け事には無縁でいる=無駄な損失はナイ

そしてスタンダールの『赤と黒』はこのシリーズでは読んでなかった
とーちゃんが持ってた完訳版のを読んでたのだ

ちょうど宝塚の『ベルばら』全盛期の時に『悲劇の王妃』読んで
フランス革命にハマったのだヽ(゚∀。)ノ

後にゲーテの『君よ知るや南の国』が
『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』の一部と知った時は
幼馴染みと再会したような気分だった

ヘッセについては『春の嵐』も『車輪の下』も゚+.(・∀・)゚+.゚イイのだが
やはり『荒野のおおかみ』ほどの衝撃はなかったな・・・

想いは尽きナイ・・・ホゥ(*-∀-)

子供の頃に本を読んでなかったら
今の自分はナイ

実際、自分はたいした人間ではなくて
世の中の基準からしたらクズみたいな存在だろうが
自分自身ではなかなか気に入ってるし
何より愉しんで生きてる

それとゆーのも本が
広大な世界観と尊敬すべき先達を知らしめてくれたからだ

皆もっと素晴らしい本をたくさん読めば
読んだ分だけ幸せになれると思うのだけどなあ・・・

それには子供の頃から読む習慣がなければいきなりは読めまい(-_-;)
しかし読むべき本がナイのだ・・・バタリ ゙〓■●゙

世界偉人伝全集一覧(少女世界文学全集【16】クォ・バディスの巻末より)

偉人表題著者
1野口英世「世界に誇る偉人」沢田謙
2キュリー夫人「愛と化学の母」清閑寺健
3西郷隆盛「維新の英傑」富田常雄
4ヘレン・ケラー「20世紀の奇跡」村岡花子
5豊臣秀吉「戦国統一の英雄」柴田錬三郎
6ノーベル「世界文化の恩人」崎川範行
7夏目漱石「永遠の文豪」多田裕計
8ナポレオン「運命の英雄」柴田錬三郎
9二宮金次郎「至誠と勤労の人」加藤武雄
10ナイチンゲール「クリミアの天使」岡田禎子
11織田信長「戦国偉大の英雄」真鍋呉夫
12エジソン「世界の発明王」中山光義
13福沢諭吉「近代日本の先覚者」沢田謙
14ベートーベン「永遠の楽聖」大滝重直
15紫式部「王朝文化の光」高木卓
16パスツール「愛の科学者」桶谷繁雄
17明治天皇「近代日本の建設者」寒川光太郎
18キリスト「愛の救世主」清閑寺健
19石川啄木「薄幸の詩人」野田開作
20アムンゼン「極地の探検家」寒川光太郎
21湯川秀樹「ノーベル賞に輝く」沢田謙
22ベーブ・ルース「世界の野球王」中山光義
23徳川家康「江戸幕府の建設者」吉田与志雄
24ジンギスカン「アジアの風雲児」尾崎士郎
25宮沢賢治「土と魂の詩人」浅野晃
26ダ・ビンチ「万能の天才」富永次郎
27勝海舟「智と意気の人」沢田謙
ミレー「愛の画聖」清閑寺健
日蓮「苦難の聖雄」福田清人
バッハ「近代音楽の父」大滝重直
島崎藤村「不滅の文学者」伊藤左喜雄
リンカーン「自由の父愛の人」那須辰三
戦国名将伝「智・情・勇の達人」浅野晃
ワシントン「アメリカ建国の父」沢田謙
一休禅師「警世の名僧」桑田忠親
ニュートン「近代科学の父」三石巌
芭蕉「自然を愛した詩人」伊馬春部
ガンジー「インドの聖雄」沢田謙
北里柴三郎「日本医学の恩人」未定
シューベルト「歌曲の王」未定
宮本武蔵「心眼を開いた剣聖」浅野晃
ファーブル「昆虫の詩人」小林清之介
樋口一葉「薄幸の才女」持丸良雄
ダーウィン「科学の偉人」中村浩
徳川光圀「憂国の名君」吉田与志雄
アインシュタイン「世紀の科学者」菅井準一
源頼朝「鎌倉文化の建設者」浅野晃
シュバイツァー「原始林の聖者」未定
聖徳太子「日本文化の建設者」未定
プルターク英雄伝「英傑群像」沢田謙

今はこういう偉人伝を読んで感銘を受けたコトのナイ子供ばかりなんだろうな・・・

インテリモテ男の森鷗外とキモオタ非モテのアンデルセン

ワインとチーズより
葡萄酒と乾酪の方がぐっとくるので
森鴎外の雅文が好きだ

雅文(がぶん)は、.Wikipediaによれば

雅語、詩語を多く用い、優雅、典雅、高尚、流麗などの言葉で特徴付けられる文体。古典の文体、特に和文体の別名。

実際、どういうモノかを当の鴎外が語ってるのを引用すれば

国語と漢文とを調和し、雅言と俚耳とを融合せむと欲せし、放胆にして無謀なる嘗試は、(以下略、てか、ちょっw待てwww)

国語と漢文はわかる
でも雅言と俚耳ってのがまず読めん・・・バタリ ゙〓■●゙

がげん
【雅言】
(1)洗練された言葉。優雅な言葉。雅語。
⇔俗言
(2)主として平安時代の和歌や仮名文などに使われた大和言葉。江戸時代の国学者や歌人が、正しく風雅なものとして尊んだ言葉。雅語。

りじ
【▼俚耳】
世間の人々の耳。俗耳。
「―に入りやすい話」「大声(たいせい)は―に入らず/吾輩は猫である(漱石)」
→俚言

漱石も『吾輩は猫である』で「俚耳」って使ってたのか(゚*゚;)

で、放胆にして無謀なる嘗試ってのは・・・

ほうたん はう―
【放胆】
(名・形動)[文]ナリ
あれこれと迷わずに思い切りよく大胆に事をなす・こと(さま)。
「―な男」「―に振る舞う」
[派生]――さ(名)

しょうし しやう―
【▼嘗試】
(名)スル
ためしてみること。経験すること。
「一旦其自由を得て之を―する/明六雑誌14」

以上、大辞林第二版より

要するに、鴎外は雅文という様式で
国語と漢文、古典と現代文、そういう相対する文体を
大胆に美しくMIXしてたってワケだ

この雅文についての説明があるのは
アンデルセンの『即興詩人』の巻頭の訳者(鴎外)の序文で
この翻訳はとりわけ日本語の古語とイタリア語との交わりが優美だ

アンデルセンの祖国デンマークでさえ評価が低いこの作品が
我が国で愛読され続けてるのは鴎外の雅文訳があるからだろう

もちろん鴎外自身の作にも雅文は使われてて
例えば『舞姫』をわざわざ口語体で読む人の気が知れん。(´д`;)ギャボ

とはいえ、鴎外も口語体だと酷いのがある。(゚д゚lll)ギャボ

初めて読んだ『ヰタ・セクスアリス』も今一つだったが
次に読んだ『大発見』は内容も酷過ぎて
これが自分の中で【鴎外=下劣】の図式が成立する決定打となった

『ヰタ・セクスアリス』は童貞喪失までの気を揉む話で
これはまだしも前半の薀蓄などは興味深い部分もあるのだが
『大発見』はなんせ鼻糞が主題・・・バタリ゙〓■●゙

無理、無理、無理。・゚・(ノД`)・゚・。

今にして思えば
初めて鴎外を読むのに何が好いか迷ってた矢先に
男友達がこの2つを厳選した気持ちはわからなくもナイ

確かに男同士で気を許し合うにはうってつけの主題で
もれなく親しみを感じてくれるに違いナイと踏んだんだろう
こちとら女子力皆無だったしな・・・

後にゲーテの『ファウスト』の鴎外訳を読んで
いかにも鴎外らしい雅文に圧倒されて
最悪の第一印象は払拭されたがね

アンデルセンに話を戻すと
彼の童話は基本的に
キリスト教徒の正しい生き方を示唆するモノで
まるでピューリタン文学のようだったりするのだが
(美)少女が酷い仕打ちにあったまま命を落とすとか
どうにも救われナイ物語が多い

しかも物語の世界観の中で垣間見る神は
キリスト教の神でなく、アンデルセンのような・・・?
そりゃまあ作者は物語の世界観を構築した神に違いナイのだがね

特に『赤い靴』は
アンデルセン当人の体験から生まれた物語らしいのに
同じコトを美少女にさせておいて
「美貌を鼻にかけてチャラチャラした娘は
まず親に不幸を齎し
最終的には自身も不幸に陥ってしまう!」
そんな脅迫めいた教訓が全面的に押し出されてるるる~

なんせ主人公の美しくも貧乏で夏場は裸足だった少女が
やっと手に入れた赤い靴を履いた時
読者の少女たちも一緒に至福を分かち合うだろうが
教会のミサにまで赤い靴を履いてってしまう暴挙に出てしまうと
殆どの読者諸嬢は恐らく違和感を感じるはずだ

更に、実の母親や養母が死の間際でも
赤い靴を履いて踊りに行って
死んで、その葬式にも赤い靴を履いてくなんて
そんな非常識で薄情な主人公に共感できるような少女は
既に童話なんか読まナイと思われw

でもこの時、ハラハラしながらも主人公に同意できるとしたら
この主人公に似た美貌と性質を持ち合わせた少女なんだろうから
美(少)女は非常識で薄情でいるときっと後で酷い目に遭う
なんて、非モテだったアンデルセンが自分をふった女性に対して
呪いをかけてるような・・・考え過ぎかね???

特にクライマックスの脚を切り落とす衝撃的なシーンなんて
アンデルセンを拒絶した女性に対する憎悪が剥き出しな気がするし
そもそも勝手に踊り続ける赤い靴を履く美(少)女ってコンセプト自体が
アンデルセンの、てか、非モテ男の怨念めいてて
怖いってより凄く気持ち悪く感じるのだが
それでも『赤い靴』は自業自得でもあるので仕方ナイ

ここでまた森鴎外に話を戻すと
『舞姫』は雅文の素晴らしさにうっかり騙されるんだが
話としては『ヰタ・セクスアリス』や『大発見』以上にふざけてて
『人魚姫』も驚愕するような裏切りの物語だ・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

しかも全く架空の物語でなく、モデルがいたってどうよヽ(゚∀。)ノ