禁忌(イヴとパンドラ)

既にパンドラ(パンドーラー)の名からして・・・

パン=すべて
ドーラー=贈り物

そもそも彼女自身が
人類に災いとして天から齎されたワケで
セット商品的に箱が・・・
元の言語的に正しくは壺(甕)が付いてきてる

その壺の中に入ってたモノは
細々と分別された災いで
中に「エルピス」も含まれてた

この「エルピス」をどう訳すかが問題で
英語圏では「hope(希望)」なので
日本語でも「希望」としてるんだろうが
「前ぶれ」「予兆」「前兆」「期待」・・・
等々に翻訳可能なんである

寓意的な神話で訓話的要素もあるので
どの訳を当て嵌めるのが゚+.(・∀・)゚+.゚イイのか
解釈次第で何通りもあって正解はナイ

災いセットに「希望」が入ってるコトに
違和感を感じてるとしたら
「前ぶれ」などの災いに含めてしっくりくる語に
置き換えれば゚+.(・∀・)゚+.゚イイ

自分なんかはむしろ「期待」を選ぶね
自身では何もせずに他人に依存して
期待してる人間は災いでしかナイ

毒親とその子供の関係なんかは
何が問題なのかって「期待」に尽きるね

一つは親が子供に期待し過ぎて
子供が親を負担に感じるようになるパターン

もう一つは子供が親に愛情を期待しても
親の愛情が欠如してて人格形成に欠陥が生じるパターン

尤も親子に限らず
人間関係では「期待」は殆どの場合災いする

よく友達や恋人に裏切られたって嘆く人がいるが
実はそいつらが裏切ったんでなく
期待した通りではなかったと判明しただけのコトだ

まあでも「エルピス」の真意が何かは
この神話を作った意図からすれば
ワリとどうでも゚+.(・∀・)゚+.゚イイのだ

これは禁忌の訓話であり
しかも男性優位社会を築こうとする男たちが
なんとかして女を服従させようとして
でっち上げた作り話に違いナイからだ

人類で初めて禁忌を犯したのは
ギリシア神話に倣えばパンドラだろうが
キリスト教圏で生活してるならば
信じる信じナイは別として
イヴ(エヴァ)を思い起こすだろう

エデンの園で禁断の果実を
食べてしまった人類初の女とされてるイヴだ

『旧約聖書』の「創世記」では
第1章で神によって世界が創られて
第2章で神によって人が造られて
第3章では神に定められた禁忌を人が犯して
神によって罰せられてる

具体的には
まず神なる絶対的な存在を示唆しておいて
その神を裏切ったのがイヴなので
イヴと同じ性の女は罪深い存在だとしてて
要するに罪人であるコトを理由に
女を格下げしようと目論んでるのが
痛いほどわかる構成なのだw

いや、罪を犯したのはイヴ個人で
その罪を人類の女全員が背負う必要なんて
どこにある?!

と、正論をのたまえるのは
自分が現代日本人の女だからで
砂漠や荒野で厳しい自然に晒されて
ギリギリで生きてるような民族に生を受け
ましてや男に生まれてて
しかも族長の立場であったなら
女のまともな意見に対して
いちいち納得して従ってたら
一族は飢え死にするしかなかったのだろう。(´д`;)ギャボ

『旧約聖書』に話を戻すと
禁忌を犯したのが発覚したすぐ後で
罪が神に裁かれる部分では
以下のような原因譚が神の口から語られてる

蛇がなぜ4つ足で歩いてナイのか
女性がなぜ蛇を忌み嫌うのか
女性がなぜ出産の苦痛と夫への欲求を持つのか
男性(人)がなぜ土を耕すのか
男性(人)がなぜ土に返るのか(死ぬのか)

これらの答えが
古代のユダヤの民に生活信条とされたのだが
だから『旧約聖書』の偏った正義が
近代的な道徳から外れているのは致し方ナイ

そうして民族の価値観の相違について
熟考する題材として
『旧約聖書』が書物として存在するのは
ありがたいコトだと思う

イエス・キリストの登場で
『新約聖書』と一緒に勝手に編纂されたり
それをローマ・カトリック教会が
都合良く曲解してしまったりもしたが
それでもユダヤ民族の真意は慮るコトができる

とはいえ
現代日本人の立場から
科学的な見解を言わせてもらえば
男はその事実をスルーして認めナイが
イヴがアダムを助けるために創られたなら
アダムよりは出来が良かったと思われヽ(゚∀。)ノ

それに神が禁忌を設定しなければ
イヴは罪を犯す必要もなかったって話だが
なんで仕向けるようにエデンの園のど真ん中に
禁断の果実が生る木を植えてるんだか・・・

一方、パンドラの場合は
ゼウスは最初から人間を懲らしめるために
災いセット「パンドラ」を贈ってる。(゚д゚lll)ギャボ

プロメテウスこそが粘土で人間を作った
なんて異説もあるが
一般的にはヘシオドスに詠われてるように
人間の男は既に存在してて
プロメテウスが天上から盗んだ火を与えた

実は火だけでなく
ゼウスが糧を隠してた際にも
プロメテウスがゼウスを欺いて糧をも与えた

それは窮乏してた人間を哀れに思って
助けてあげたってだけで
それでゼウスが怒ってるのも
なんだかな~だが
そこでゼウスが人間を懲らしめるとか
本ト、なんだかな~(-_-;)

そうして人間に助力するプロメテウスに対して
ゼウスが騙してやろうと計画を立てて
そのために人間の女を創った

それじゃ人類には
パンドラが齎されるまで
女がいなかったって・・・Σ(゚д゚lll)ガーン
と、引っ掛かるであろうがそこはスルー推奨w

いや、「人間の女を創った」のでなく
鍛冶の神ヘパイストスに命じて
「女神に似せたモノを粘土でこしらえさせた」のだが
それは女神かと見紛う美貌に
プロメテウスが恋してしまうと想定してたからだ

これにパンドラと名付けて
神々から種々の能力と贈物を授けて
当初はプロメテウスに贈ったのだった

ところがプロメテウスは
名前の通りに考えが先立つ男で
怪しいと勘付いてパンドラを拒否したので
名前の通りに考えが及ばナイ男の
弟のエピメテウスが
パンドラに魅了されるままに
妻にしてしまったワケだ

エピメテウスの妻となったパンドラは
箱(壷)を開けてしまう

開けてはいけナイ【禁忌】の箱だったのに
好奇心にかられたパンドラによって開けられた

なんてこった!
【禁忌】を犯して
人類に厄災を齎したのが
女だった!!

先のイヴの寓話とは作者が同じと思える程
その筋立ての根本にある思想が似てるw

実際にこのパンドラなどは
イヴとダブって描かれてるがね

TABOO~パンドラ随想~

3月26日はSteven Tylerの誕生日で
なんと70歳だそう!

Aerosmithの音源は
CD1枚(※)しか持っておらず
グレイテスト・ヒッツ1973-1988

ヒットした曲には馴染みがあるが
アルバムのタイトルが思い浮かばなくて当然だw

40年近くも好きでいて
LIVEにも何度も足を運んでるワリには
筋金入りのにわかファンだったりするるる~

たまたま「パンドラの箱」とアマゾンで検索してみて
初めてAerosmithのBEST盤に
『パンドラの箱』てのがあると知った

これが「箱」ではなくて
『パンドラの匣』となるとRod Stewartだ

「匣」の字を使ってるトコロからして
この邦題をつけたディレクターは
太宰ファンかと睨んでた

それにしてもRod Stewartのアルバムは
原題が『Foolish Behavior』で
「愚かな行動」って意味で
パンドラなんてどこにも見当たらん

これってパンドラが禁忌を破ったのを
「愚かな行動」だとしてるとしたら
その太宰ファンのディレクターは
読みが深くても思考は短絡的なのだろうか?

パンドラはギリシア神話に出てくる人間の女の名で
「パンドラの箱(もしくは壺)」の挿話は
日本でもお馴染みで以下が概略だ

☆・・・☆・・・☆

プロメテウスが天上界から火を盗み
火が生物の中で唯一人類にだけ齎されたが
大神ゼウスはこれを許さなかった

プロメテウスの弟エピメテウスの結婚祝いに
ゼウスは箱(壷)を贈るが
これを開けるコトは許さなかった

花嫁が好奇心に勝てずに
この箱を開けてしまった途端
7種の災いが飛び出したので
人々は大いに憂えた

花嫁が慌てて閉じた箱の中には
前兆(または希望)だけが残った

この箱を開けた花嫁がパンドラだった

☆・・・☆・・・☆

プロメテウス(先に考える男の意)と
エピメテウス(後から考える男の意)の兄弟は
人間ではなく巨人族(Tytan)で
イアペイトスの子らだ

Tytan:ティタン(もしくはタイタン)と言えば
80年代のNew Wave of British Heavy MetalのBANDで
擦り切れる程、アルバムを聴いてたが
アマゾンで検索してみたら
唯一のアルバム『Rough Justice』が
今更(2017年に)CD化されてて
オンタイムのファンの自分には驚愕だった。(゚д゚lll)ギャボ

さて
人類初の女はパンドラでなくイヴ(エヴァ)で
更にパンドラはエピメテウスの嫁ではなく
『旧約聖書』のヤペテの息子の嫁とされてると
トマス・ブルフィンチは『ギリシア・ローマ神話』で
至極当然とばかりに以下のようにのたまう

 プロメーテウスとエピメーテウスとはイーアペイトスの息子でしたが、ミルトンはイーアペイトスをヤペテに変えているのです。

要するにエピメテウスの父親の名が「イアペイトス」で
「ヤペテ」と語感が近いって・・・
それだけかいなw

ノアの方舟で有名なノアには
3人の息子がいて
1人がヤペテ(他の2人はセムとハム)だが
ヤペテの息子となると
ゴメル、マゴグ、マダイ、ヤワン、
トバル、メシェク、ティラスと7人いて
いったいこの中の誰と誰が
プロメテウスとエピメテウスなのだ。(´д`;)ギャボ

またギリシア神話でも
ノアの方舟級の大洪水があったりするのだが
それはエピメテウスとパンドラの娘が
プロメテウスの息子と結婚した後の話だ

ノアとその息子ヤペテの時とは別に
子孫が再び大洪水にあったとは
『旧約聖書』の記述にはナイ

旧約聖書・創世記ギリシア神話
ノアの代ノアウラノス(妻はガイア)
ノアの息子の代セム、ハム、ヤペテイアペイトス
ノアの孫(ヤペテの息子)の代ゴメル、マゴグ、マダイ、ヤワン、トバル、メシェク、ティラスプロメテウス、エピメテウス(妻はパンドラ)
ノアの曾孫(ヤペテの孫)の代省略デウカリオーン(プロメテウスの息子)
ピュラ(エピメテウスとパンドラの娘)

ブルフィンチはどうも
ギリシア神話の辻褄が合わナイ部分を正すワリに
キリスト教には従順で
どんなに矛盾を孕んでても
『旧約聖書』には突っ込まナイようだヽ(゚∀。)ノ

まあパンドラのエピソードなど
所詮はイヴと同様に
単に【禁忌】を破った女の話として
その肝心な部分が伝われば
瑣末なコトは気にしなくて゚+.(・∀・)゚+.゚イイ
てのが男の身勝手な言い分なのだよ

女は【禁忌】を遵守して
男に仕えるべし!
不貞は禁ずるるる~!!

でも、むしろ男に貞節は守れまいw
美女に誘惑されれば
すぐさま破るだろうからなwww

そんな男の世迷言の呪縛に
初めて打ち勝った女が
ギリシア神話で世界一の美女と謳われた
スパルタ王妃だったヘレネだろうか?!

夫の留守中に他国の王子と駆け落ちをして
トロイ戦争の原因となったのだが
その双子の姉のクリュタイムネストラも
後に元夫を殺した現夫を
不貞の相手と共謀して殺害し
復讐を遂げた

むしろこの姉妹の母親は
スパルタ王妃レダで
白鳥に化けたゼウスと不貞して
この姉妹を産んでるので
もれなくレダこそが
夫である男(ましてや一国の王)に対して
裏切り行為をした初めての女だったのだろうか?!

『旧約聖書』の「創世記」のあらすじ

時代を超越した世界的な大ベストセラーの本といえば
キリスト教の経典とされてる聖書だろうが
その中で最もよく読まれてるのは
恐らく『旧約聖書』の冒頭にある「創世記」かと思われ

「創世記」の構成は第1章から第3章が天地創造アダムとイヴ堕罪(失楽園)
第4章がカインとアベル
第6章からがノアの方舟で第9章まで続き
第11章にバベルの塔が出てくるが
この辺りはキリスト教圏の人間には常識の範疇だし
聖書に馴染みの薄い日本人でもあらすじくらいは知ってるかね?

ヤハウェ神は6日かけて世界を作って、7日目に休んだ

神が最初にこしらえた人間はアダムとゆー男で
そのあばら骨からイヴとゆー女を作成し
エデンの園なる楽園に裸のまま住まわせるが
蛇に誘惑されたイヴは禁断の果実を食べてしまい
これをアダムにも食べさせた

アダムとイヴは裸を恥じるようになって
慌てていちじくの葉で局所を隠し
その様子から禁忌を犯したコトが神にバレたので
罰として楽園から追い出される羽目に・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ
しかもアダムには働く使命とイヴには産む使命が課され
ついでに蛇も忌み嫌われるように仕向けられた

エデンを後にしたアダムとイヴは2人の男の子を儲け
カインとアベルと名付けて育てたが
長じて、兄カインは嫉妬から弟アベルを殺害してしまう。(゚д゚lll)ギャボ
神ヤハウェがカインにアベルの居場所を問うと
知りません、と人類初の嘘をついた。(´д`;)ギャボ
カインはエデンの東のノドに追放されるがその息子がエノクで
更にその息子がメトシェラでその息子がレメクで
その息子ノアまで縦系図が続くのだった

ノアはヤハウェに促されて方舟を作り
これに総ての動物の番(つがい)を乗せて大洪水をやり過ごし
地上に取り残された邪悪なモノは滅びた・・・と
そしてノアの息子たちセム、ハム、ヤペテが
ヤハウェに与えられた各地に移住した

バベルの塔はそれから後の話で
人間たちが新しい技術で天に届く高い塔を作ろうとしたが
もちろんそんな塔は作れなかった

☆・・・☆・・・☆

創世記は英語でGenesisで
イギリスにはそんな名前のバンドがあり
たまたま前回12月の某所セッションにおいて
GenesisのMamaを歌いたいと希望してたのが叶わなかったが
今回2月の同セッションでは別の曲(That’s All)を歌うコトになった

Genesis

こういう時ってのは必ず何かシンクロするモノで
アダムとイヴの赤裸々な独白録『アダムとイヴの日記』を
電子書籍版で見つけて(※)購入した(紙の書籍でも持ってるがw)
見つけたのは今年になってからだが出たのは昨年末

当然ながら、マーク・トウェインの創作(法螺話)だが
そうとわかってても読み進んでる内に真実味を帯びてくるのは
男と女ってこういうモノだよな、と納得させられるからだヽ(゚∀。)ノ

自分が思うに(以下、教義的な解釈からは逸脱してしまうが)
アダムとイヴはエデンの園なる楽園にいたが
これって動物が動物園の檻の中に飼われてるのに等しく
そこには人間としての尊厳はナイ

トウェインのアダムは無機的な日常を好み
変化をこそ煩わしく思うようなボンクラな性質なので
問題がなければ何の疑問も感じずに生きて行けるだろうが
情緒的なイヴは平穏な日々に嫌気が差してしまい
自身の存在意義を問うようになるるる~

レヴィ・デュルメルのパステル画のエヴァ(※)は
初めて見た際にはトウェインのイヴがモデルかと思った
なんせアダムとイヴを描いた絵画は宗教画であれ芸術作品であれ
イヴが無表情に描かれてるのが常だからして
豊かな髪を弄ぶように身体に絡ませて
官能に身を委ねてるかのような煽情的な表情なのは珍しい
イヴのフランス語読み

そもそも画面上にはボンクラなアダムもいなければ
蛇も精密に描かれてるワリには存在感が希薄だったりするので
これが無垢なはずのイヴであるとは一目ではわからんて(-_-;)
どう見ても蛇にそそのかされて罪を犯す従順な女には見えナイし
むしろ蛇を共犯者にしようと目論む確信犯のように
不敵な笑みさえ浮かべてるではナイか?!

またたわわに実った禁断の果実の鮮やかな橙色は魅惑的で
重厚な質感が罪の重さを物語ってるかのよう!
悪事とはなんて甘美な果実なのだ!!

それにしてもこのエヴァが不可思議のは
果実を手にしながらも気にもとめてナイ様子で視線さえ向けてナイ点だ
つまり、もれなく果実を食べたかったのではなく
単に禁忌を破りたかったのではなかろうか?

そうなるとこのエヴァにとって禁断の果実を口にするコトは
退屈な楽園におけるスリリングな非日常体験であり
誘惑者エヴァにまんまと陥れられたのが蛇とアダムなのでは???

アダムの日記とイヴの日記

旧約聖書の「創世記」のアダムとイヴがつけてた日記が発見されて
それをマーク・トウェインが解読したのが本書である(※)
参照:アダムとイヴの日記の冒頭の注

冒頭にそんな注があって、ページをめくると
全ページの構成は正しく絵日記で
見開きの片方が絵(原典)でもう片方が文章(トウェインによる訳)

「アダムの日記」では粘土板にアダムが自ら彫ったモノとされてて
実はストロスマン(F. Strothmann)が描いたと解説にあり
「イヴの日記」の方はイヴが描いたとゆー設定ではナイようだが
(ハテ?それならトウェインは何を解読したのだ?)
解説には引き続きストロスマンと契約してたが
最終的にはレスター・ラルフ(Lester Ralph)が描いたとある

The Complete Diaries of Adam and Eve

「アダムの日記」は72ページ、「イヴの日記」は78ページで
全150ページの半分は絵で本文は実質75ページだったりするのだが
本文正味75ページに対して15ページも「解説」があり
そこで「アダムの日記」と「イヴの日記」が
元々1冊の本には収録されてなくて、年代的にもバラバラに書かれてて
それが一作品にまとめられるようになった経緯が
トウェインの生涯と絡めて語られてて
自伝からの抜粋など興味深い表現が随所に挿入されており
本文で純粋に涙した後で「解説」で改めて深い感動に見舞われるるる~

☆・・・☆・・・☆

古本屋に行くのは出会いがあるからだが
稀に形を変えた再会なんてのもあり
岩波文庫の『イヴの日記―他五篇』がまさにそれだった

日本では今世紀に入って以降
マーク・トウェインの『アダムとイヴの日記』は絶版状態で
大久保博訳の福武文庫版が1995年に出たのが最後だった
自分は同じく大久保博訳を旺文社文庫版で持ってたのだが
他の訳でも読んでみたかったし
この岩波文庫版は1988年の版でも旧仮名遣い(※)だったので
美しい物語を読むのに似つかわしく思えて即購入した
新仮名遣いで粗雑な口語体だと一言一句に心がささくれてしまうのでねw
岩波文庫では21世紀になっても旧仮名遣いのままなんてのがよくある
なので、これは1988年の版で驚くに値しナイ、初版発行は1952年だしね

訳者は龍口直太郎・・・目新しい名だった
てか、既に「たつのくち なおたろう」とは読めなかったのでググったが
戦後の日本においてアメリカ文学の翻訳を多く手がけてた人で
なるほど米文学自体に馴染みが薄いので知らなかった

読んでみて龍口の訳も自分は大いに気に入ったが
やはり読みやすさでは大久保訳だろう
しかし訳以上に味わい深さに差異を感じるのは
『アダムの日記』も『イヴの日記』も
日記ではなく絵日記であるトコロにあるので
旺文社文庫版では見開き毎にある挿絵が
岩波文庫版には数枚しかナイのが痛恨のミスと言うか・・・
龍口自身も解説でそのコトを惜しがってるので
何らかの事情があったのだろうから責めるまでもナイが残念だ。(´д`;)ギャボ

The Diaries of Adam and Eve

むしろこの岩波文庫版を手にして初めて気付いたが
旺文社文庫版にはオリジナル・イラストが総て収録されてて
訳者大久保による解説と詳細な年譜が充実した完全版なのだった!

大久保は法政大のアメリカ文学教授で
トマス・ブルフィンチの『ギリシア・ローマ神話』の翻訳も手がけてるが
英国文学ヲタ全開のブルフィンチの注解に対して
大久保の訳注が更に充実してるのが凄い・・・ホゥ(*-∀-)

また「解説」に続く17ページに渡る「年譜」が大久保ならではで
同時代の文学史や世相と照合できるモノになってて

☆福沢諭吉生まれる
☆ヴィクトリア女王即位
☆ダーウィン「種の起源」
☆ニーチェ「ツァラトゥストラはかく語りき」

などと併列表記されて
時間と空間とが噛み合う良く出来た作りだ

そんなだから1987年に旺文社文庫自体がなくなってしまって
この完全版が一時は運命を共にしたのだが
福武文庫が引き継いで再刊したのだろうと思うが・・・
今世紀には、福武文庫自体もなくなってしまったのだったヽ(゚∀。)ノ

☆・・・☆・・・☆

ここ1年で電子書籍を300タイトルほど購入したが
半分は紙の書籍でも持ってるモノだったりで大半は既読だ
電子書籍ストアは古本屋と似てるのだが
出会いよりも再会・・・形を変えた再会の頻度が高く
要するに同じ本の別の訳を購入しやすいのだ♪

アランの『幸福論』やプラトンの『饗宴』
ランボーの詩集などを訳者違いで何冊も揃えても
収納に悩まずに済むし、読み比べるのも手元の操作だけで済む

SONY Reader Storeで『アダムとイヴの日記』が
佐山栄太郎訳のグーテンベルク21版であったので
即ポチで購入したら、挿絵が全く入ってなかった。(゚д゚lll)ギャボ
とはいえ、ナイからこそPDF仕様のファイルではなくて
文字の大きさを好きに調整して読めるし
線引き、メモ書き、Evernoteへの送信も可能なのだがね

旺文社文庫岩波文庫グーテンベルク21
形式XMDFファイル
訳者大久保博龍口直太郎佐山栄太郎
挿絵オリジナル完全版オリジナル数枚無し
他の
収録作
無しアロンゾとロザナアの戀
山彦
キャリフォーニヤ人の話
奇妙な経験
無し
その他
後に福武文庫より再刊されたがこれも絶版
旧仮名遣い
なので「山彦」の[彦]も「経験」の[経]も旧字
出版協同社の『マーク・トウェーン短篇全集』の【第3巻】に収録されてた
購入先
リンク
旺文社文庫版
福武文庫版
岩波文庫版グーテンベルク21版
(SONY Reader Store)

ところでアマゾンKindleでは『アダムとイヴの日記』は
いずれの版も未だ電子書籍化されてナイが(2015/8/28修正)原題で検索したらあった

The Diaries of Adam and Eve and Other Stories

そして実は「アダムの日記」はネット上で公開されてるるる~
Extracts from Adam’s Diary by Mark Twain
ちなみに、タイトルに Extracts from~ とあるのは
別に「アダムの日記」の完全版があるワケでなく
トウェインがわざといかにもでっち上げの法螺話に倣って(?)
「アダムの日記抄」としてるだけっす・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

☆追記…

アマゾンKindle版が出てた(2015/07/25)

出たのは角川書店からでも
旺文社文庫や福武文庫と同じく挿絵全部入りの完全版で
しかも挿絵と文章は別ページ=別ファイルとなってて
テキストのフォントサイズの調整は可能

泣ける物語。・゚・(ノД`)・゚・。(アダムとイヴの日記)

何度でも読んでしまい、その度に泣いてしまう(;つД`)
読むのが辛いような幸せなような・・・でも好きで読まずにいられナイ小説
なんてゆー愛読書を持ってる自分は幸せ者だ

オスカー・ワイルドの『幸福な王子』なんぞは
幼少の砌より100回は読んでるだろうが泣けなかったコトはナイ

マーク・トウェインの『アダムとイヴの日記』も
『幸福な王子』に次いで繰り返し読んでて
最期のアダムの一言で毎度泣いてしまってるのだが
むしろそのキメ台詞を承知してるからこそ
そろそろくるるる~、と思うだけで
フライングでクライングなのだ←英語で韻を踏んでみたw

よくネタバレを気にしてレビューで多くを語らナイ人がいるが
そもそも1度読んでネタがバレたら2度目にそうとわかって読むと面白くナイ
なんて本は換言すれば再度読む必要がナイつまらナイ本なのだよw
読みたい本を全部読めるほど長くナイ人生において
そんな本は最初から読まナイに限ると思われ。(´д`;)ギャボ
その分『幸福な王子』や『アダムとイヴの日記』を
繰り返し読む方が有意義だろうて

てなワケで以下はネタバレ含むあらすじ

☆・・・☆・・・☆

『アダムとイヴの日記』の概要は
2編の小説「アダムの日記」と「イヴの日記」からなり
同じ日の出来事を別々に綴ってるのだが
アダムとイヴでは表現が全然違ってて、その対比が面白い♪

その差は男と女の目線の捉え方の違いであり
考え方、感じ方の相違だ

アダムの日記は一言で片付ければ・・・「朴訥」
ただ内容の浅はかさのワリに居丈高なので
純朴さからくる愛らしさなどは全く見受けられナイがなw
人類初の男が勘違いの甚だしいボンクラだったなんて
とりあえず女よりは出来るつもりの男尊女卑を是認してる男には
愚弄されてるようで憤懣やるかたナイだろうが
そういう男こそアダムに共感できるのか。(゚д゚lll)ギャボ

これに対して、比較するのもどうかと思えるほど
イヴの日記は詩的なのだ
自然に対する好奇心や美への憧憬を綴ってるが
その感情の繊細さと表現力の豊かさに心打たれるのだ
しかも何か発見しては自身で昇華させてる点が科学的でもあり
なんて素敵な女性かと溜息を漏らさせる・・・ホゥ(*-∀-)

だからイヴは堕罪による失楽園の後に
エデンの園(神から与えられた幸福)を失ったが
アダム(幸福を与えたり分け合いたい相手)を見出し
初めて生きる目的を持てたのだ

片や、相変わらず冴えナイアダムなのだが
イヴはどれほど「理由もなく」彼を愛してるか
切なくて胸が張り裂けそうになる・・・
いや、アダムとイヴは相思相愛でナイワケではナイのだが
イヴが積極的に愛したのに比べて
アダムはそれを受け入れてるだけのように感じてしまうのだ
温度差が違うカンジがね

でも最後にイヴの墓の前でアダムはこうつぶやく

たとえどこであろうと、彼女のいたところ、そこがエデンだった。

☆・・・☆・・・☆

読む度にアダムの最後の一言で泣くのだが
解釈は毎度同じなワケではナイ

初めて読んだ時には100%イヴの悲恋に対して泣けた

たとえどこであろうと、彼女のいたところ、そこがエデンだった。

アダムは・・・男はそんなモノなのだろうか?
神から与えられた至福のエデンを失ったら
女から与えられるエデンでも我慢するしかなく
でもそれさえも失ってしまった!
そういう嘆きだとしたらイヴは報われなくて可哀想過ぎ!!

しかしアダムの気持ちを推し量れるようになった今は
アダムの喪失感に対しても涙するようになった

アダムにとってイヴは「人間として見合った幸せ」で
イヴほど情熱的に見えずとも
アダムにも彼女への深い愛情があったに違いナイ

仮に神からアダムだけが許しを得て
1人でエデンに戻るように促されたとしても
イヴが一緒でなければきっと戻らナイはず
そう思えるようになったからだ

☆追記…

今世紀始まって以来、完全版はずっと絶版状態で入手困難だったのが
アマゾンkindle、その他の電子書籍で入手可能になった
このページのトップ画像からはアマゾンkindleのページにリンク

旺文社文庫岩波文庫グーテンベルク21
形式XMDFファイル
訳者大久保博龍口直太郎佐山栄太郎
挿絵オリジナル完全版オリジナル数枚無し
他の
収録作
無しアロンゾとロザナアの戀
山彦
キャリフォーニヤ人の話
奇妙な経験
無し
その他
後に福武文庫より再刊されたがこれも絶版
旧仮名遣い
なので「山彦」の[彦]も「経験」の[経]も旧字
出版協同社の『マーク・トウェーン短篇全集』の【第3巻】に収録されてた
購入先
リンク
旺文社文庫版
福武文庫版
岩波文庫版グーテンベルク21版
(SONY Reader Store)

思索の海

溺れたい・・・
思索の海に溺れたい・・・

総てに見放されて
本の城壁の中で
アルコールを貪りながら
静かに死を待つ間に読み耽るのだ!

そんな人生に憧れながら
真人間らしく生きる自分こそ崩壊してる

破滅願望はむしろ真理を全うしたいから

だけどそれがヒトに不可能であるコトも知ってる
知ってるから自分は考える葦なのだ

人間は考える葦である

パンセ(上) (岩波文庫)

このパスカルの有名な言葉は
なぜ”葦”なのか?
これはイエス・キリストの
神に対して人間は
まるで風の吹くままたなびくしか出来ナイ
そこに見える葦のようなモノだ
と例えてるのを逆手にとってるんである

葦の花言葉に「 神の信頼 」とゆーのがある

神は絶対的に非力な
自分に抗いようもナイモノだから信頼するのか?
神の思考回路はヒトの雄のようだねw

神に背いた人類初の女性Evaは
楽園から追放された
実際Evaは神に背いたからでなく
知恵をつけてしまったので追放された
実はEvaより以前にLilithとゆー女性がいたが
元より賢かったので退屈な楽園から逃亡してる

Adam(土:アーダーマーから命名)はその名の通りに土くれで
知恵もなく役立たずでひたすら神に従順だったに違いナイ
それにEvaが気づかずにいるうちはよかったが
気づいてしまったら楽園にはいられナイ

Evaを誘惑した蛇はLilithだったとゆー説もある

しかしEvaは
Adamと共に楽園を出て
楽園にいる時以上に役立たずになったAdamを
捨てずにAdamの子を成した

トウェイン完訳コレクション アダムとイヴの日記<トウェイン完訳コレクション> (角川文庫)” /></a></p>
<p>そんなコトを考えながら4時から大読書大会♪<br />
部屋中に本が散らばってるるる~(-_-;)カタヅケナキャ・・・ </p>
<p>ワインのボトルが2本空いた( *゚Д゚)つ[酒] </p>
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