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獅子王アレクサンドロス

文庫本で本文664ページともなると厚さは26mmにもなり
ハンドバッグに入れるのは難儀するし
そもそも持ち歩き用としては重い

2000年に文庫になって再刊された阿刀田高の『獅子王アレクサンドロス』
それでも1997年に出た単行本に比べれば
半身浴をしながら風呂場で読むのには適してたのだが
読み終わった時には厚みは30mmに増してたw

獅子王アレクサンドロス (講談社文庫)

この本の全貌はアレクサンドロス大王の伝記をベースにした歴史小説で
一応、出来事は史実に忠実なのだが史実として伝わってナイ部分はフィクションなので
タイトルにもあるようにアレクサンドロスを獅子王と渾名したり
他の登場人物についてもよく言えばキャラクター設定がしっかりしてて
初心者にもわかり易い点でぱ+.(・∀・)゚+.゚イイ、てか悪くナイ

なんせ戦争ばかりしてるアレクサンドロスの周囲の人物と言えば
聞き慣れナイギリシア名の臣下の男ばかりでしかも多勢いるのであるからして
誰が誰やら判別できナイまま話が進んでしまいがちだが
そうなると当然ながら面白さは半減するし途中で放棄したくもなるだろう

そこを見越してなのか過剰なほどキャラ立ちしてて
話の展開に応じて見合った個性の人物が活躍してくれるので
主人公以外の人物にも想い入れを持てるし
そうなると俄然面白さは倍増するし最後まで一気読みしたくなるるる~

尤もそれが阿刀田の独断と偏見でしかナイと見て取れて
そんなんじゃナイはず、とゆー気持ちが募ってしまうようなヲタにとっては
阿刀田の歴史小説は読み通すのが苦痛だったりもするのだが
まあ一長一短、扱う主題が一般的に馴染みのナイモノである場合には
作り込みの度合いがどうでも賛否両論分かれるのは仕方ナイ

もちろん阿刀田自身は自分と興味の範疇が近いのだろうし
小説でなくエッセー(※)は学術的にも心得てると感心するコトしきりだし
実際に見聞によって得た雑学に趣致があり
それらが贅沢に鏤められながらも本文の流れに淀みがナイのは見事だと思うが
いかんせん解釈(の根本となる思想)が合わナイので
共感できなくて、むしろ疎外感さえ感じてしまうのだヽ(゚∀。)ノ
『旧約聖書を知っていますか』『新約聖書を知っていますか』『ギリシア神話を知っていますか』『ホメロスを楽しむために』など

獅子王アレクサンドロス

文体には堅苦しさがナイので664ページでも苦もなくすらすら読み進められるし
初心者が楽しくアレクサンドロスを知るにはうってつけの1冊だが
これが総てではナイ、と言いたいp(-_-+)q

あくまでも小説なのでフィクションとして受け止めて楽しんで欲しいし
これを踏まえてフラウィオス・アッリアノスの『アレクサンドロス大王東征記』
史実としてのアレクサンドロスを見極めて欲しい

自分は個人的にアレクサンドロス以上にフィロタス(ピロタス)がお気に入りなので
フィロタスが謀反人として処刑される場面が1番気になる部分なのだが
この点に関しては理不尽さがよく表現されてて
やはり仕立て上げられたのだ、と納得が行くストーリー展開だった