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英国文学に見るヴィクトリア朝時代の貞節

pamela

仏文学・独文学・露文学に比して英文学に馴染みが薄い気がするのは
格別に好きな作家がすぐに思い浮かばナイからだ

しかしよくよく考えてみれば
子供の頃に夢中になって読んだ小説にはワリと英文学が多かったかも?

嵐が丘 [DVD]

中でも『嵐が丘』は大好きで最もよく読み込んでる作品だろうが
エミリー・ブロンテが好きな作家だ、とは言い難い
なんせこれ一作しか書いてナイのだからw

同様にアリスやガリヴァーなど親しんでる作中キャラクターもいるのだが
作家に対する想いは彼らへの愛情と=にはならナイ

反対にあえて好ましくナイとさえ感じられて敬遠してた英国作家なら結構いる
小説家ってか劇作家ではあるがシェイクスピアもその内の1人で
悲恋モノ好きな自分だが『ロミオとジュリエット』だけは
とても真面目に読む気も起こらなければ笑い飛ばすのもしんどかった

Tess of the D'Urbervilles (Penguin Classics)
Pamela: Or Virtue Rewarded (Oxford World's Classics)

そして英国文学嫌いの決定打となったのは
トマス・ハーディの『ダーバヴィル家のテス』だった
初めて読んだ時にはハーレクイン・ロマンス(※)かと思った。(゚д゚lll)ギャボ
てかむしろそれ以下に思えてしまったのだ。(´д`;)ギャボ
ロクに働かずに生きてる美男美女による非現実的で意味のナイ恋愛成就の物語

しかし長生きはするものだし
悲恋モノは読むだけでなく実体験すべきなのだ

理想に燃えてた10代の頃の瑞々しいけど思い込みの激しいバカの感性と
理想に打ち破れてみて、人生は理想を貫くより日々些細なコトを愉しむべき
との悟りの境地のアラフォーでは
同じ本を読んでも感想が180度違って当たり前だが
恋愛や結婚については経験によって特に甚だしく変化するものなのだ

悲恋が
物語に描かれてるような美男美女の織り成す天国の悲劇ではなく
自らが道化となって演じる地獄の喜劇なのだと知ると
テスの生きザマにも意味があるとわかった

尤もテスの場合はそれ(恋愛)だけに留まらず
時代背景、つまりヴィクトリア朝の貧農の娘の度を越えた信仰心が理解できなければ
わかりようもナイ・・・基本的に現代日本人には理解不可能なはずw

ところが「英国文学の父」とも冠されるサミュエル・リチャードソンの『パミラ』を読み始めたら
ヒロインのパミラがテスも慄くほどの純潔信奉者だったので
テスのレベルが理解できるようになったのだ!
なんせパミラときたら操を守れナイのなら死を選ぶほどだ・・・バタリ ゙〓■●゙

そしてテスもバカだと思ったがパミラはテスなど問題にならナイほどバカで
それでいて女としてはパミラは実はやり手だったり(゚ ゚;)

パミラは金持ちで美男のご主人にすっかり惚れ込まれてて
何度も襲われそうになるのだが操を守りたいがために断固として拒否し
両親の許に帰してください、と懇願し続けるるる~

そんな拒み方をされてしまうほどに
男の方はなんとしてでもパミラをモノにしたいと思うようになり
彼女の貧しい両親の生活の面倒を請け負ったり
財産のほとんどを彼女に与えるコトまで約束するのだが
それでも頑なに純潔を貫くパミラはこの期に及んで
両親の許で一生身を汚さず生きたい、などと願い続けるのだヽ(゚∀。)ノ

パミラは結婚して子供を産むには十分な歳なのに
貧しい両親と家族3人で一生どうやって生計を立てるつもりなんだ?!
何を考えてるんだ、何も考えてナイのか・・・???

いや、最終的にはパミラはご主人と結婚してしまったので
後から考えてみたらもしかしてじらして純潔の価値を吊り上げてたのか?
あるいは究極のSMを愉しんでたとか・・・ヾ(・_・;)ぉぃぉぃ

とにかく最初から最後までず~っと2人が純潔の押し問答してるだけで
それがパミラから両親への書簡形式で綴られてる設定なので
現代日本人にはパミラの病的な貞操観念がオーバーに感じられてしまうし
無駄に長編なので途中でしらけてしまうだろうが
これを読めば度が過ぎるパミラに比して
手っ取り早くテスが理解できるようになるのは間違いナイp(-_-+)q

それにしても女性心理をよくわかってて感心する作家は少なくナイが
こんなパミラのような特異な女の気持ちは自分が女だって理解し難いのに
さすがリチャードソンは「英国文学の父」なのだな

そしてやはり英国文学の基本はピューリタン文学なのだろうか?